優れた中小企業を表彰

優れた中小企業を表彰

優れた中小企業を表彰

秋田銀行のシンクタンク秋田経済研究所(新谷明弘事長)は、県内の優れた中小企業や団体をたたえる2024年度の中小企業振興表彰に3社を選び、11日に表彰式を行った。

運送業の秋豊ネットライズ(秋田市)、眼鏡店や飲食店経を展開するタカヤ(鹿角市)、樺(かば)細工製造販売の冨岡商店(仙北市)を「一般部門」で表彰した。

新谷理事長は「今後とも独所創的な経営で本県の産業振興に尽カしてもらいたい」とあいさつ。社に表彰状と助成金100万円を贈った。

新分野の事業開拓で業績を向上させている「新起事業激励賞」は該当がなかった。

秋田経済研究所は地域経済の活性化に貢献したり、特色ある経営で成果を上げたりした中小企業、団体を1979年度から毎年表彰している。

今回表彰を受けた3社の取り組みを紹介する。           

(佐藤将弥)

雪道の安全に誘導等 秋豊ネットライズ(秋田市)今野邦義会長

1971年に創業し、自動車や食品などの輸送を担っている。従業員は90人。雪国の道路を安全で環境に優しいものにしょうと、太陽光発電による誘導灯「みちほたる」を開発し2020年に特許を取得した。

「みちほたる」は周囲の雪から乱反射した光を工ネルギーに変換。発熱して雪を溶かす仕組みもある。県内を中心に北海道や東北で納入実續がある。

今野邦義会長(84)は「トラック運転手の不足は深刻で、新規事業を開拓する必要があつた。社会問題に対して何ができるか考え続けたい」と語った。

 

チェーン店多角経営 タカヤ(鹿角市)高谷秀和社長

1933年に創業し、眼鏡販売を手がけてきた。94年にNTTドコモの携帯電話の取り扱いを開始。2006年以降は多角化を図るため、サーティワンアイスクリームやコメダ珈排店、シャトレーゼなど大手チェーン店の運営乗り出し、現在は福島を除く東北5県に25店舗を構える。

従業員数は約370人。人口減少に伴う県内マーケット縮小を打開しようと営業工リアを広げてきた。女性の活躍推進や働きやすい環境づくりにも積極的に取り組む。

高谷秀和社長(52)は「表彰は励みになる。8年後の100周年に向け社員一丸となって進む」と話した。

 

樺細工を海外市場へ 冨岡商店(仙北市)冨岡浩樹社長

1970年に創業し、樺細工の製造・販売を手がける。従業員8人。欧州への販路拡大に積極的に取り組み、樺細工の魅力を世界に発信している。

2012年にドイツで開かれた国際見本市に初出展して以降、海外の有名ブランドに製品が採用されるなど高い評価を得ている。通常使われないヤマザクラの未利用材の活用にも取り組んでいる。

冨岡浩樹社長(62)は「広く世界に発信するという企業理念をどう具現化するか考えてきた。世代を超えて使える樺細工を通じ、家族の絆に貢献する企業であり続けるため精進していく」と述べた。

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